雪山登山2日目下山

山を下って谷沿いの登山道に出るルートは、傾斜がきつく、踏ん張りながら滑るように下りて行く。
途中このルートで良いか地形図を確認しながら、違う尾根を進んでいるか疑問をもったら、リュックを下ろし、水を飲んで再度確認をする。
合っていたらそのまま進み、間違ってたら急斜面を隣の尾根に移る。
斜面を下り切って谷迄出た所で、2合目という看板を見つけてホッとする。
がその先の谷は斜面に雪ばかりで、道がどこにあるのかわからない。
比較的歩き易そうな雪面を選んで前に進む。
垂直な岩の崖に阻まれ、木や弦に掴まりながら、何度か足を踏み外しながらもなんとか迂回する。
目の前が開けて、そろそろ林道に出たかと思ったら、広い雪崩の跡の見られる斜面。
何度も雪崩が起こり、大きな樹が生えてない斜度50℃位の斜面に出る。
雪の下が地面であれば良いのだが、草や弦の上に雪が積もる事がある。
注意して一歩一歩確認しながら進んで行く、間違えば足を踏み外して雪と共に谷に転落する危険がある。
日も暮れて急ぎたい気持ちを抑えて、一歩一歩慎重に進む。
兎の足跡を頼りに、ようやく雪崩斜面を抜けると平らな林が現れた。林道に出ると思ったが見当たらない、それどころか、前方にはさらに危険そうな崖が続いている。
また荷物を降ろして水を呑む。地図をよく見ると、登山道は橋を渡り渓谷の反対側の斜面を登った所に林道がある。
地図によれば橋は滝のすぐ下にあり、滝のすぐ上にはダムがあるらしい。
早速引き返して崖の上から渓谷を覗くとダムとも言えないような小さな関が見える。
そこから下に少し行くと確かに滝があり、雪に埋もれた橋が見える。
助かった。
ヘッドランプを点けて崖に取り付くのは危険だし、テントでもう一泊するかと考えもしたが、なんとか帰れそうだ。
橋迄下る斜面が急で何も転げ落ち、なんとか無事林道に着く。
大げさかもしれないが、無事帰る事ができて良かった。貴重な経験になりました。