ご褒美

昨日今日と新潟の冬にしては、珍しく良く晴れた。
風雪に耐える植物も狂喜して、このお陽様を望んでいたにちがいない。

一昨日は折り畳み自転車に乗って、新潟近郊の亀田郷の写真を撮り歩いた。
亀田は古くからある農村地帯で、昔の名残を残す建物や街道沿いの風景があった。
そのまま少し仮眠を取り、雪景色に星空を見たくて、夜中に高速に乗って越後川口に行って来た。

越後川口の手前のトンネルを抜けると濃霧がたちこめて、とても星なんてみえそうになかった。
霧は谷底に溜まるもんかなと思い、やまをのぼることにした。

山は雪に覆われてしんと静まりかえり、一面の雪野原の所々にウサギやイタチかなにかの小さな足跡が点在していた。
雪は少し固めになっていて、西洋カンジキの足跡があって、そこを頼りにトレッキングシューズで歩いていった。
たまに表面の雪が耐えきれなくて、なんども膝下迄雪に埋まり、思うようには進めなかった。

この日は月明かりが明るくて、満点の星空とまではいかないですが、遮る雲も無く、一面に星が輝いていた。

足跡がどんどん先迄伸びているので、つられてどんどん登って行って、気が付くと眼下に町並みが広がり、遠く彼方の山々が月の光で微妙に輝いていた。