工業地帯

今日は日曜日の朝で、家の周りは妙に静かだ。

普段は目の前が工場で、隣が倉庫。

トヨタの下請けのまた、下請けの工場らしく、小さな工場だが、朝5時半頃からトラックが来て賑やかになる。

昼間はブラジル人の労働者が、大声を出し合いながら働いている。

日本人の僕からすれば、毎日がお祭りのような騒ぎだ。

夜は9時頃終わるが、金曜の夜なんかは10時まで騒々しい。

 

ここ愛知は工業地帯にある。

僕の生まれた岡崎市徳川家康が生まれた町で、東海道が通り古くから交易が盛んな所。

現在は隣に豊田市がありトヨタに通う人や、下請け工場が周囲に沢山あり、三菱自動車やら、ソニーもある。

人は増えているようで、外国人労働者も多い。

 

叔父の家は近くに国道が通るが、昔は田んぼや畑で何もない所だったらしい。

今は家から歩いて1分でスーパーがあり、コンビニもいくつもあるし、銀行も近い。

ある意味便利かもしれないが、なにせ騒々しい。

そんな中で暮らしている

朝日が上る、繊維工場


 

新居

朝早くからシャアシャアとクマゼミが激しく鳴いている。

愛知に来たなあと感じる。

曇ったり、時折晴れて、夕方になると雨が降ったりして、とても蒸し暑い。

 

こちらに来てもうすぐ1週間になるが、今は実家の住まいではなく、叔父の家に泊めてもらっている。

家の主人の叔父叔母夫婦が、老人ホームに入っていて、

僕は留守中の家に住まわせてもらっている。

家に誰も住まなくなって、半年ぐらいになるこの家だが、体が不自由なご夫婦だったので、掃除や整理も大変なことなのでしょう。

まずは散らかった家の掃除から。

アトリエ作りと、掃除を徹底的にやりだして、今日になり大方片付いた。

これからここで少しづつ制作を始めます。

明日の名古屋の予想最高気温は35℃になるそうだ。

クーラーが無いアトリエで上手く制作できるのだろうか、少し不安だ。

昭和な絨毯

 

愛知に行こうと思い、荷物を運んでいる。

対馬の時は段ボール二箱と、手荷物で、持っていく荷物が限られていた。

絵の具は木の葉のスタンプの絵の具だけにしたが、今回は何を作るかわからないので、荷物の仕分けが大ごとになった。

数種類の画材に、木のパネル、個展をするかもしれないので、額縁やらポストカードなど。

それにパソコン、スキャナー、プリンター。

衣類も夏から秋。

次回新潟に帰ってくるのは、10月の個展になります。

 

前回お知らせしました、WEBマガジン things

things-niigata.jp

の掲載日が決まりました。

今週、14日の日曜日になります。

thingsはどんどん新しい人を紹介するそうです。

来週になると僕も埋もれてしまうかもしれません。

是非、お早めにご覧ください。

床の間の花

 

生徒さんを募集中です

生徒さんを募集中ですが、僕の生徒さんではありません。

妻が自宅でお茶の教室をはじめました。

月に2回土曜、日曜にひらくそうで、生徒さんの都合に合わせて講座をします。

妻は適度に面倒見が良く、頭の良くて、褒め上手です。

良い先生なること、間違いありません。

只生徒さんがいなければ、先生にはなれません。

 

今の得点としましては、マンツーマンで指導を受けられる事です。

まずは、お茶をするしないに関わらず、一度我が家にお茶を飲みにいらして下さい。

何も知らなくても、お茶の道具を持っていなくても大丈夫です。

興味のある方は、お問い合わせください。

tatsumihouse@hotmail.com

yamachanmakiko@nifty.com

 

私事ですが、今週金曜日はWEBマガジン、Things

things-niigata.jp

、のインタビューがありました。

公開はいつになるかわかりませんが、わかったらお知らせします。

どんな記事になるか楽しみです。

 

来週半ばから、また新潟を離れ、実家のある愛知県の岡崎に行ってきます。

暫く滞在し、秋にほんぽーと近くのスタックボードさんで、展示をさせて頂きます。

ところが岡崎の気温が38℃などと言ってます。

行くかどうか躊躇してしまいます。

 

まあそんなところですが、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

山の田んぼ(村上)

 

夜の墓参り2

新潟に戻って来た。

空港からバスに乗り、駅までの通り沿い。

並んだお店を見ると、見慣れない新しいお店があったり、こんなお店があったんだと、新鮮な気持ちで街を見た。

この春リニューアルした新潟駅前はすっかり変わって、みんな新しい駅にも慣れてしまったようだった。

対馬での暮らしは、まずはシンプルな自然がある。

街に行くといつも通い慣れたスーパーや、ホームセンターなど。

いつもが、変わらない営みだった。

なんだか浦島太郎になったような気がした。

昭和の雰囲気の対馬から帰ったら、令和6年になっていた。みたいな気分だ。

 

話を前回のお墓参りに戻しますと。

同行していた人に先に行ってもらい。

僕はライトを付けずに、足元がよく見えないので、よちよち歩きみたいな速度で進んだ。

石や木の根があり、足で探りながら進んで行く。

僕は一人になりたかった。

灯りがうんと遠くに行くと暗闇に包まれる。

ふと周りを見ると、蛍が飛んでいたり、森の中にポツポツ光が見えた。

よく見ると一筋並んで光っていたりする。

キノコが光っているようだ。

蛍より小さな光で、か弱い光を放っている。

その日は日中濃い霧に包まれていた。前日は大雨だったので菌類の動きも活発なんだろう。

一筋に並んでいるのは、倒木にキノコが並んで生えているからだとわかった。

偉人のお墓に失礼にも夜に入り、こんなに感動的な景色が見られて幸せで、何も怖くはなく、静かな暖かい森の空気に包まれて、むしろ心地良かった。

しばらくするとどっちだろうと、茂みの中で彼が待っていた。

こっちでしょうとお知らせして、また先に行ってもらった。

木の葉のトンネルの中は、流石に真っ暗で何も見えないので、所々ヘッドランプを付けた。

少し行くとまた彼が止まっていて、鳥居があって、そのさきに屋代があった。

もうここで終わりでしょう、と彼が言ったが、僕は昼間の偉人のお墓を写真で見た事があったので、いやまだ先に道があります、と言って道を探した。

屋代の横に細い道を見つけ、今度は僕が先に行った。

彼は僕の先を照らしてくれて、ライトが邪魔だったら言って下さい。消しますからと言ってくれた。

ちょっと進むと大木があった。ライトを消してもらった。

わずかに幹が光っている。

菌類か、苔か、立ち枯れした幹が、発光しているようだ。

そこでこの場所は明治時代まで、人が入ってはいけない場所だったと、彼にお話しさせて頂き。

興味本位で行くところではないと、失礼ながら説明をした。

さらに道は険しく、石も大きくて進みにくくなって、見ると立て札があり、ここから先は土足厳禁と書いてあった。

彼に先にお参りさせてもらいますと断って、僕は靴と靴下を脱いで歩いた。

しっとり濡れた木の葉の感触が、なんとも気持ちよかった。

 

暫くして偉人のお墓が現れた。

お墓を照らさないようにヘッドランプを付けて、地面を照らした。

宿の主人が用意してくれた、お神酒と塩をお墓にお供えをして、お墓の前に両膝を付いてお祈りをした。

自然に感情が込み上げてきた。

何かのご縁で対馬まで来たこと、こんな機会が得られてとてもありがたくて、感謝の気持ちでいっぱいになり、いつまでもこの美しい島の自然が守られますように、とお祈りをした。

それと、皆さんを感動させる作品が作れますようにと、私事をお祈りした。

 

引き返すとその人も待っていてくれた。

お礼を言って、あなたもどうぞ、と言ったがその人は遠慮して、帰り道に向かった。

 

帰りながらも、時々振り返り、偉人に御礼を言って頭を下げた。

空の上は晴れていた。



 

 

夜の墓参り

今朝は起きると子猫ちゃんのお墓参りをし、シバ犬の豆子ちゃんの散歩に行った。

いつもより少し多めに一緒に歩いた。

この豆子ちゃんだが、島に来て散歩に行った当初は、猛烈に走ってそれに合わせて僕も引っ張られるように走らされた。

それがひと月程して、僕のペースと合わせて歩いてくれるようになり、島での大切な日課の一つになった。

今朝で終わりだよと、頭を撫でてお別れをした。

猫たちにもお別れをし、部屋を大掃除。

昼ごはんを食べて、オーナーの運転で空港まで行き、2ヶ月近くお世話になった皆さんとお別れして、今は福岡にいる。

歳をとると何事も心の動きが鈍るのか、涙が出るんじゃないかと心配したが、笑顔で皆さんとお別れをし。一仕事を終えた満足感を持って対馬を後にした。

 

昨日は待ち望んだ、大切なイベントが一つ完了した。

前回のブログで書いた偉人のお墓参りをしたいと、オーナーにお願いをしていた。

僕にとっては只のお参りではなく、過去の罪を偉人の前で懺悔し、自分の未来をお示しいただこうと思っていた。

ところが昨日の朝は宿の主人と喧嘩してしまった。

全くダメな自分だと反省していたのが、夜になってお客さんを蛍を見に連れて行くから、お前も来いと、誘われた。

ついでに偉人の墓をお参りして来い、と言われた。

本来は太陽の出ている時にお参りするべきなのだが、せっかくのお誘いなので、喜んで行くことにした。

 

偉人のお墓の近くに流れる川まで車で行き、そこから徒歩でお墓まで山道を入っていく。

宿の主人が僕の事を心配したのか、お客さんと二人で行ってこいと言うので、二人で行くことにした。

でも自分の中で、そこは特別なところで、興味本で訪れてはいけないという事は、わかっていたので、二人で探検ごっこにならないよう注意した。

 

カメラは持たずに、電灯などあるはずも無い山道を上りはじめた。

僕としてはお参りに行くので、同行してくださる方とは立場が違っていた。

僕は彼にライトを付けたくないと言い、その人に先に行ってもらう事にした。

わざとゆっくり歩いて、彼の懐中電灯が遠くに行くまで待って、後を進んだ。

 

飛行機乗り継ぎのため続くです。

梅雨時、山の間から見える夕陽

 

山荘の庭

山荘は標高140m程の峠にある。

ここに山荘を作ったのはオーナーのお父さんだそうだ。

役所に勤めていた退職金を注ぎ込んで、ここに山荘を建てたらしい。

当初はこんな所に山荘を作ってと、バカにされた事もあるそうだが、今は北海道からも、全国から、海外からも人が沢山来られると、話してくださる。

山荘には対馬に豊富にある、巨大な石が多く使われている。

巨大な石を組んだ灯籠や、石段、飛び石に、展望台と、この山荘の景観を作っている。

そこに植えられた色々な木々、や花達。

今は紫陽花と甘草の花、少し前は鉄砲ゆり、小さなドクダミの花も咲いている。

心の安らぐ、美しい庭だ。

 

今日ようやく龍の絵が完成した。

たまたま大阪から来ていたお客様が、この絵を見て、感動された。

この絵はあなたが選ばれて龍が描いてくれと依頼されたもので、龍も喜んでいる。

とおっしゃった。

涙がじんわり出てきた。

なんで対馬に来て、宿の主人に言われるまま龍の絵を描き始めたのだが、龍に興味があるわけでもないし、とりあえず描き始めた。

描いてみるとなんだか上手く形になって行った。

そして今日出来上がった。

 

この龍の絵は、太陽信仰を唱えた奈良時代の偉人が眠る、山を守っていると言われる白い龍の絵。

完成して、お墓の近くでお参りをして、絵を奉納し山荘に飾らせて頂く予定です。

ペンションの庭