年が明けて、10日も過ぎた。

知らない間に年を越した。
と言うのは大袈裟かもしれないが、取り立てて何もなく、いつものペースのままだった。

土曜日はよく晴れた。
みんなが嬉しくて、外に出て散歩をする人が沢山いた。
新潟じゃあ、1週間ぶりに晴れた。といった感覚だ。
気温は10度近くまで上がって、フリース2枚と、ダウンジャケットの完全装備だと、歩いていて汗をかいた。
いつも近所を走って来て、体を温めてからシャワーを浴びるのだが、この日はちょっとだけ遠くの展望台まで行ってきた。

展望台からの眺めが良く、真っ白い雪を被った飯豊連峰、そのうんと向こうに朝日連山、その何処かに月山も見えるに違いない。
さらに遠く海の端に、鳥海山が見えた。
東京にいた頃には、名前を聞いた事はあるけど、馴染みの無い山々だったのに、今はなんだか親しい感じがする。

昨日今日は一転して、嵐のような強風と、雪、これが新潟だ。

西日を受けて光る飯豊連山

知らないうちに、年越しか?

新潟は、昨日から冬になった。
海は強風に煽られ、幾つもの大波が押し寄せる、大荒れの海だった。
小雪が横に飛んで行き。息をするのも苦しかった。
今日は佐渡が見えた、島に雪が付いていた。

先週の金曜日、土曜日は、クリスマスプレゼントのような、暖かく晴れた日だった。
今年最後の山歩きをしようと、山歩きの本を見て、自然のスケールが大きいと書かれていた、村松の奥にある日本平山に行った。

早朝車を降りて、登山口まで行くと、入山禁止の看板が出ていた。
普段道の無いところを歩いているので、そんなのは関係ない。
まだ道があるだけマシだと、歩いて行った。

確かに危険だった。
山自体が花崗岩の崩れやすい山で、サバ土というのか、岩のような、砂のような土が露出している斜面を、湖に沿って歩いた。
とても景色の良い道だった。
誰にも会わないし、猿か何かの糞が点々と落ちていた。

山は思ったよりずっと深く険しかった。
写真を撮りながら登っていたら、昼頃にまだ七合目辺りで、仕方なく同じ道を引き返した。
またいずれ、頂上まで行ってみたいと思った。


現在インスタグラムで毎日漫画を更新しているが、年明けからTwitterで別の漫画を連載しようと考え、今描いている。
さらに来年のカレンダーの事も頭にあり、作品作りもしなくてはと、どうにも頭の中がごちゃごちゃで、>

小春日和の1日
<どうやらこのまま、年を越しそうだ。

消えて行く物語

一昨日は、劇的な景色を見る瞬間が、1日に2回訪れた。
一度めは明治頃に建てられた、古い木造建築の教会の前を通った時、教会の向こうの空に、大きく綺麗な虹が出ていた事だった。
この日はカメラを持たずに歩いていた。
教会の白い建物が西日に照らされて、東の空は黒い雲に覆われて、白い建物がくっきり浮かび上がって見えた。
その何も無い、暗い空の中、教会の建物の背後に、大きな虹が弧を描いていた。
完璧なシーンだった。

もう一つは信濃川の橋を渡った時、行きは東の空に虹が出てるか見ながら行ったが、もう虹の姿は見えなかった。
帰りにまた橋を渡った時、この時期には珍しく、オレンジ色の大きな太陽が、丁度川の上の県庁の建物の辺りに、沈むところだった。

こんな美しい瞬間も、すぐに忘れて、また違う場面が何度も現れて、消えて行くに違いない。

先月末に岡崎から新潟に帰って来た。
何故か動物が林から出てくる気がして、注意して運転していた。
早朝の暗い中に、ライトに照らされて、鹿の目が光っていた。
慌てて急ブレーキを掛けて停止すると、鹿はそろりと林の中に入っていった。

昼頃に、大きな国道を快調に走っていた。
反対車線の車が何も無い山の中で、何台も連ねて止まっていた。
見ると、猿が路上に座り込んでいた。
見ると目が腫れ上がり、車に惹かれたらしい。
ぼーっと意識が朦朧としている様子だった。

だれも彼もどうする事もできない様子で、車から降りて猿の様子を見ようという人は居なかった。
一本道の幹線道路だったので、停車する場所が無く、数百メートル先で車を停めると、急いで猿のところへ行ってみた。
もう車は一台も無く、猿も居なくなっていたが、林の中で大声で喚き叫ぶ猿の声が響いていた。
激痛に苦しんで泣いて、叫んでいるように聞こえた。

昼頃にメールに気がつき、読むと、身近な人が亡くなったという知らせだった。
車を運転しながらも、その人の思い出が色々と浮かんで、悲しかった。
ただただ、感謝の思い出しかなかった。

日々、色々な事がある。
時が過ぎて、その記憶は、やがて何処かに、消えていくのだろう。

消えて行く物語とは別の日の、信濃川の夕暮れ時

太陽が燦燦と

先週から愛知に来ている。
兎に角暖かい。
日中良く陽が当たるので、室内の気温が27℃にもなる。
Tシャツじゃないと、暑くて、汗をかく。

まだ蚊が飛んでいて、驚いてしまう。
刺されて痒い。
朝晩はうんと寒いのに、まだアリもいるし、虫達は気だ。

今回愛知に来たのは、施設に入っている叔父を、昔働いていたという海辺に、連れて行くと、叔父と約束をしたからだ。
施設に行って、叔父を海迄行きたいと、施設の人に伝えたが、今はインフルエンザが流行中で、ダメだと断られた。
せっかく遥々、新潟からやってきたのに。無念だ。

その代わり、この陽光を満喫出来た。

今週末に新潟でイベントに誘われたので、帰りたく無いのだが、もうそろそろ帰らなくてはいけない。

太陽が燦燦

2025蔵織の展示、終了

本日個展が終了しました。
前半の連休は天気が悪かったのですが、今週は水曜日からよく晴れて、最終日の今日はとても良い天気でした。
おかげさまで、多くの方に作品を見に来ていただきました。
ありがとうございました。
皆様それぞれに、貴重な時間があり、その貴重な時間をこの展示を見る事に、使って下さるのは、本当にありがたい事です。
また皆様とお話が出来て、とても良い時間を過ごさせていただきました。
重ねてありがとうございます。

今回の展示で多く話題に上がったのが、熊の話でした。
初日の1番のお客様は、「爺さんが熊にヤられた。」とお話になり、驚きました。
その後来るお客様に、何度もテレビのニュースの話を聞かせていただきました。
テレビを持っていない、(情報が入らない)自分にはとても新鮮なお話でした。
僕の作品に沢山の動物が登場するので、自然にそんな話題になるのでしょうか?
熊の事を心配してらっしゃる人も、多いように感じました。

次に感じたのが、この蔵のギャラリーの特殊な環境です。
あるお客様は、蔵の閉鎖的な空間が苦手だとおっしゃいました。
今まで、考えたことも無かったのですが、確かにその方が感じるような何かが、蔵の空間にあるように思いました。
示し合わせてもいないのに、知り合い同士の方が、偶然この蔵で出会う事が、何度かありました。

僕が新潟に来る前から展示に来てくれている方で、何度か来るうちにお、友達と一緒に来てくれるようになりました。
ところがある時から、別々に観に来てくれるようになりました。
話を聞くと、二人が喧嘩をしたと言う事でした。
その後何年も別々に、展示に来てくれていたのですが、今回偶然に二人が蔵で何年ぶりかに遭って、僕も嬉しくて、京都から来たお客様を放っておいて、三人で手を繋いで喜びました。
そんな事もあり、蔵の空間は、時空の流れが、外界と違うのでは無いかと、いう感じがしました。

個展が終わり、アトリエに帰り、兎に角ありがたい気持ちで、個展を振り返りながら食事をしました。
帰宅途中に空を見ると、星が綺麗に見えてました。
明日から雨が降り、火曜日は寒くなるようで、新潟で星を見られるのは暫く無いかもしれないと、思いました。
明日は撤収。そして次の予定を組んで、次に進もうと思います。

クリスマスの灯り

変わった散歩

毎日妻が、公園でコナラの木の、ドングリを拾い集めている。
それを袋詰めにして、玄関に2袋置いてある。
言伝で、山に行く時は熊の居るところに、どんぐりを置いて来て欲しい。
ということらしい。

一昨日は、昨日ギャラリーが休みなのでので、明日の休日はどう過ごそうか、ダラダラ考えていた。
漫画を少し描き貯めよう。だとか、掃除をしなくちゃあいけないなあと、ギャラリーで考えていた。
それが、昼過ぎに愛知の友人から久しぶりに連絡があり、今夜愛知を出て、新潟に向かう。アトリエに泊まれるか?
という電話だった。
アトリエが散らかっていると言うと、寝袋を持っていくので、寝るスペースがあれば良いというので、来てもらう事になった。

ギャラリーが終わって直ぐにアトリエに帰り、大掃除。
慣れというのは恐ろしく、普段自分以外に誰も入ってこないので、半ゴミ屋敷状態。
一階から、洗面所、台所と片付けて、掃除機を掛けて、水拭きをして、2階のアトリエがまた画材が散らかり、とても大変。
ご飯も食べずに、四時間掃除をしまくった。

朝になり、洗濯物を干していると、友人から電話があり、もう近所に来ているという。

取り敢えず今日は彼の行きたいところに行こうと考えていた。
猪苗代湖というので、妻の集めたドングリを持って行って良いかと聞くと、彼も奥さんからどんぐりを拾って熊にあげて来いと言われたらしい。
滅多にない、意見の一致である。
それで急遽予定が変わり、僕がよくキノコ採りに行く山に、ドングリを置きに行く事になった。

昨日は、この時期の新潟には貴重な、快晴だった。
風も無いし、山に登るには最高の天気。
ブナや、楓、コナラなど広葉樹が色付いて、陽光に照らされて、とても美しい。
友人は僕より体が大きいので、心強い。

以前登った時は、熊のフンが沢山あったが、この日は見当たらなかった。
僕はキノコが無いかとキョロキョロしていたが、友人は最初、熊の気配に意識を向けて、慎重な様子だ。
山の上まで行くと、熊の低い鳴き声が聞こえてきた。
そこから違う尾根に移り、コナラの木の下に、どんぐりを撒きながら、山を降りた。

結局キノコを採ることがなかったが、友人は変わった山の散歩に喜んでくれた。
友人の言うには、山にドングリが一つも落ちてなかった。
と言う事だった。
熊は一体何を食べているんだろうか?無事に冬を越せるのか?
心配になった。

色づくブナ

久しぶりの薮こぎ

個展も中程になりました。
沢山の方に来ていただいて、ありがとうございます。
初日にいらした方が、「爺さんがクマにやられた」と、おっしゃっていて、驚いた。
ご家族が止めるのも聞かないで、日課の早朝の散歩をしに、まだ陽の昇る前に家を出て行って、事故に遭われたそうだ。
僕はテレビが無いので知らないが、しょっちゅう色んな人に、今年は熊が出るから気を付けろと、忠告される。
へーと思って聞いていた。

昨日はギャラリーが休みで、天気も良い。
たまに運動しないと体に良くない事もある。
8月に山に行ってから、ずっと展示に掛かっていたので、久しぶりに山に入る事にした。
あれこれやる事があり、山に入ったのは一時半頃になってしまった。
適当に地図を見てから、木に捕まりながら、斜面を登る、もう既に獣の道だ。
遠くで、鉄砲撃ちの銃声が頻繁に聞こえる。
僕は鉄砲撃ちは嫌いだ。
鉄砲撃ちは、狩をして、獲物の肉を食べて、同時に狩猟をする興奮を味わっているが、
逆の立場だったらどうだろうか、自分が獲物の立場だったら。
庭で食事をしていたら、突然鉄砲うちがやって来て、命を狙われるなんて、そんな理不尽な事は無い。

藪漕ぎをしながら上る。
優しい光が山を包んで、美しい。
所々に、熊のフンや、しかも新しいフンだ、鹿の足跡、ここは野生の王国だ。
もしここで熊に出逢ったら、自分はどうするんだろうか?
きっとビビって、慌てて、熊の餌食になるのかも知れない。
一様鋭く尖った先の木を拾って、杖がわりに持っている。
考えても仕方がない。
時々、聞き取れないぐらいの重低音で、ボボボッと聞こえる。
近くにクマがいるのかも知れない。
取り敢えず独り言を喋りながら、ズンズン登る。
目指す地点に着いて、行きと違う尾根を降りるつもりが、薮が深くて、間違って同じ道を降りてしまった。

何か収穫(キノコ)があると良いと思ったが、何もなかった。
熊に限らず、ただ山に住む動物を怖がらせて、山を降ってきた。
ずっーと鉄砲が鳴り響いていた。
良いことは無かったが、良い運動になり、頭もリフレッシュ出来た。
漫画山川カッパのネタも少し浮かんだ。
陽の沈む前に下山出来て、まあ、無事で良かった。

曲がったブナの若木