実家にお墓参り

新しい車がやってきたので、東京の介護ホームにいる叔父を連れて、実家のお墓参りに行って来た。
実家では親戚一同が集まって、食事をしながらお話をしようということになっていた。
前前日、叔父に会いにホームへ行くと、ひょんな事から叔父の機嫌を損ねてしまい、叔父が実家には帰らないと言い出した。
父親に説得してもらおうと電話をしたが叔父の心は変わらず、叔母にお願いしたが無理だった。
高齢の父は、もう弟には会えないかもしれないと、涙ぐんでいた。
それが少し間をおいて、ホームの職員の人が軽く「行ってみたら、こんな機会もうないですよ」と促すと、それもそうだねと気分が変わったようで、出掛ける事になった。
翌朝、以前叔父の車で連れて行ってもらったことのある道を通って、これまた以前叔父と見に行った事のある道の途中にある大杉に寄って実家の岡崎に向かった。
叔父はどこもここも初めて見て初めて来たと言って、昔の事をすっかり忘れているようだった。
翌日親戚兄弟一同が集まって話が盛り上がり、叔父さんもみんなも嬉しそうだった。
二泊して東京の施設に叔父を送り届けた。
介護ホームに着くと叔父の足取りが重くなった。
世話をしてくれる方が居て衣食住には困らないが、施設の自分の居るフロアから自由に外に出られない生活が待っているのだ。
また来るねと言ってホームを出て、そのまま新潟へ向かった。