味噌自慢

家の近所に大きな工場があり、排煙を出していて風向きよって悪臭が流れてくる。
季節によって風向きが違うのだが、最近は結構臭って来る。
一日中家に居ると、なんだか臭いに慣れてしまいわからなくなるのだが。
奥さんが帰って来ると、凄く臭うという。
風向きが変わる迄もう少しの辛抱だ。

僕の実家は愛知県の岡崎市で、八丁味噌という赤味噌の本場だ。
僕は小さい頃から赤出し汁ばかり飲んでいた。
たまに、東京のおじさんの所へ行ったり、旅行につれていってもらうと、みそ汁の色と味がまるで違うのに驚いた。
東京に出てからは、赤みそと信州味噌の合わせ味噌にして飲んでいた。
これが一番良い組み合わせだと思っていた。

新潟に来たら、さすが米どころだからか、米味噌というのが主流で、味噌にお米が入っている。
豆の味噌に醗酵したお米が入っていて、豆の熟成した臭い以外の米の醗酵した香りがして、味はさっぱりしている。

そこで奥さんとよくもめる。
奥さんは赤みその香りが強過ぎるようで、ぼくは米味噌が薄いし米麹の香りになじめない。
そこで、自分の所の味噌が一番だと味噌自慢がはじまる。
そのうちに、合わせ味噌で良い味加減が決まるのだろうか。

写真は僕の父親が退職して暇だからといって、竹細工で昆虫を作って送って来る。
飾る所がなくて、玄関の内戸の鴨居の上に乗せている。
写真はトンボですが、ハチやカマキリなんかもいます。