有楽町

少し前には高田馬場と目黒を歩いた。
東京は起伏が多く、地形に変化がある。高田馬場にも川と山があり、目黒にもそれがある。
他の国の大都市のように、街が碁盤の目状に整備されてないぶん細い道も多く、この道を進んだら、この坂を上りきったら何があるんだろう?と歩いていて楽しい。
高田馬場は東京に出て来た時に最初に住んだ街でなつかしい。
最初早稲田に近い目白台と言う所の学生寮のような所に住んだ、部屋の壁が薄く、隣の住人の机の引き出しを開ける音や閉める音、ビニール袋を開ける音迄聞こえた。夜になると外国人の人が「あ え い う か こ さ そ』だとか、大声で日本語の発声練習をしていた。
その人は窓の無い三畳間に住んでいて、いつも入り口を開けっ放しにしていて、部屋の中は習字の掛け軸が壁に掛かり、実に簡素なかんじだったのを覚えている。
そんな部屋に、田舎からたまたま出て来た先輩が遊びに来て、引っ越した方が良いんじゃないかというもんで、何げに不動屋さんを探すと
そこより安くていい物件があり、そこに移る事になった。
引っ越しは全部自転車で荷物を運んだ。途中高田馬場の駅前を布団やマットレスを抱えながら自転車で走ったのが大変だったのを思い出す。

写真は有楽町です。展示に出していない写真ばかりです。