10/18足尾

朝は快晴で気温計を見たら5度だった。標高1800メートル程の所だからだろう。
昨晩は寝袋にくるまったままで熊に襲われたらどうしようと思いつつ、時々シカが通るのかゴソゴソ音が聞こえて、警戒音を発して逃げて行く。時折風が樹々を揺らし、そのうち寝てしまったらしい。

フリーズドライの食料に、お湯を沸かして温め朝食を摂って、ノグソをし、寝袋などをバックパックして出発する。

少し歩くと鎖場が出現し30kgの荷物を背負って鎖に掴まりながら岩場を降りて行く。

100名山の一つ皇海山に登って降りてなだらかな尾根に出ると急に、太陽が陰りだし暫くすると雲の中に入ってしまったのだろう。あたりが霧に包まれて、30メートルも先はなにがあるかわからない。次のピークの頂上で再び泊まる事にする。

今日は木や枝に紐でテントのフライシートを縛り付け、雨露を凌ぐ事にする。そのまま夕飯を済ませ眠りに付き、夜中目が覚めると雨が降り始める。

明日は晴れてくれるだろうか?

昼間、辛どい思いをしてやまを歩くのだがなんでこんな事をするのだろうか?考えてみた。
非日常な体験で、普段の生活の事をすっかり脳みそから消し去る(脳のリフレッシュ効果)が一つあるんだろう。
それと、現代社会の緻密さから解放されたい欲望なのか、理性的な人間の側面と、野性的な側面があり、野性的な側面を蘇らせる解放させる効果があるんだろう。
おおよそ細かい事を気にしなくなる、大らかになれるのが良い。

道中鼻水が溜まると手鼻で済ませていた。都会生活ではあり得ない事だと思った。


今夜から展示作品の撤収がてら、また新潟に行って来ます。どれほど絵が退色している事か?[%7C%7C%7C]