予備校時代

ギャラリーの上野さんと話の流れで、村上隆が絵の基礎を大学で学ばず、予備校で学んだというのをどこかで読んだという話になった。
ぼくもそうだと答えてから、なにか違和感があったので思い起こすと、予備校時代に教わったテクニックなどは大して問題じゃあなかった。
物が立体的に見える原理、色の基礎知識、空間的意識そんな美術の基礎、の理解が大学では学ぶ事が出来なくて、予備校で学んだ事は大切な事の一つだったと思う。

しかし、なによりも学んだ事は、毎日制作する中で上手く行かなくて、トライしては失敗し、何度も上手く行かなくて、そこでいろいろ悩んで考えて工夫をして、ある時ふとクリアーになった経験だったと思う。
物事の味方がチェンジしたり、狭い範囲の中で考えていた事を視野を広げてみたら、すんなり解決したり。

予備校時代はそんな濃密な時間で、色々な壁にぶつかり学んだ事は大きな経験だった。

まあ現在もそんな壁を感じつつ日々前進しているのでしょう。
只の知識を詰め込むだけの高校迄の学校教育から抜け出した当時、作品を制作する上でのスタートで大切な時だったと思う。

まあそんな事も忘れた時、新たな展開があるのかもしれません。

写真は巣鴨の物です。
[%7C%7C%7C]