新潟生活4

新潟に来てから、彼女の家にテレビが無く、自分の荷物も限られているので、やる事と言ったら、食事洗濯と猫の世話、それに読書にスキャンだ。
こんなシンプルな生活も自分を見直すのには、良い機会だったりする。

今日は新潟市美術館にアンリ、ブリュッド展というのを観に行った。ポスターが張ってあるのを見て、おもしろそうだと思い、アンリ、ブリュッドって言う人は、きっとフランス人だろうな、と思って行ってみたら違った。
心身障害者の人達の純粋芸術で、アウトサイダーアートなんて呼ばれていたりする。


一人一人の作品に解説がなされていて、身障者施設で10年程毎日暗号のような形を描いていて、本人にしかわからない日記なんだそうだ、それがあるとき誰かに発見されて陽の目を見たとか。
彼らは、誰の目も気にする事なく、思ったまま感じたままに図像を表出するので、出て来た物がストレートで実に力強い。そして、個性的だ。

美術教育を受けていない人が大半だと思われるんだけど、バランス感覚というのは、生物が野生に備わったものなのだろうか、近視眼的な緻密な絵でも遠くから見ても良いバランスだったりするのに、驚かされる。

自分にはこれしか描けない、とか構図が色がどうのこうのという前に、何も考える事無く、迷いが無く、他者の作品に、流行に目移りする事なく、お金儲けを考えてるとかない。
それらのピュアに表出するイメージに、見ていて心が震えた。
きっとピカソの絵を見るより刺激的なんだと思う。

自分には何があるんだろうか、ストレートにどんなものが出現するんだろうか。と考えさせられた。

写真は、日本海に沈む

昨日の夕日です。