虚空蔵山

地形図を見ると、標高300メートル位と2時間ぐらいで上ってくるのには手頃な山があったので、一昨日は山登りに行って来た。
山の名前は虚空蔵山と地図に記されていた。
登山口付近に、もう廃墟と化したリゾ−トタウンがあり、そこに車を停めて林道を進んだ。
脇の杉林にはミョウガが生えていて、沢山の実がなっていた。
暫くすると林道が終わり、小川をまたいで小道が山へと続いていた。
山の上の方からゴロゴロと雷が鳴る音が聞こえ、杉木立の中の道は水が流れていて、水を避けつつ山を目指した。
暫くすると壊れかけた石の鳥居が草に埋もれて現れ、澤が二つに分かれて道は判別しにくくなった。
地形図を見ると、二つの沢の真ん中の尾根筋を上っていくようで、沢を渡り草をかき分け行くと、道らしい跡があり、それを頼りに先に進んだ。
傾斜が急になり、何度も休もうとしたが、止まるとアブが何匹も集って来て、逃げるように先を急いだ。
吹き出る汗でタオルが濡れて、雨脚も強くなって来たが、とりあえず頂上を目指した。
頂上付近は巨石と巨木が沢山あって、岩の上で少し休んだ。
大きな黄土色のナメクジがいて、お尻に丸い物を付けて、ゆっくりと岩の上を歩いていた。
少し休んで、地形図ではもっと先に道が続いているので行ってみたが、崩れかけた社があり、その先は樹が密になって道らしい所を探すのは大変そうで、来た道を戻っていった。
その社の状態からすると、昭和の初め頃迄は村で奉っていたのだろうか?
お祭りが行われて村人がこの山を登って、お供えをしたり、踊ったりしたんだろう。
村の若い男女がここで落ち合っていたのかもしれない。などと考えを巡らせた。