ナメコ団地

昨日の夜、家を出て、今日は山に出掛けてきた。
昨日迄の雨のせいか、道はぬかるみ草は湿っていた。
すぐに靴はずぶぬれになった。
一時間程歩くと、沢沿いの倒木にギッシリと、ナメコ生えていた。
全てを採りすぎないように、3分の1程いただいた。
それでも、バックはズッシリと重くなった。
もう収穫は十分だし、天気がいいので反対側の斜面から、登山道のある尾根に出て眺めのいい景色を楽しみながら歩く予定だった。
それが途中道を誤ってしまい、崖のような急斜面を木にしがみつきながら別のルートをたどる事になった。
なんとか山頂につき、お昼を食べた。
静かにおにぎりを食べていると、ガサガサ音がした。
3m程向こうに狸がいて、僕に気が付き慌てて逃げて行った。
山を下る途中、急斜面でレンズを交換しようとして、ウエストバックから広角レンズが転げ落ちた。
昔話のおむすびがコロコロころがるように、どんどん下へ転がるので、慌てて追いかけると今度は望遠レンズが転げ落ちた。
泣きそうになりながら、30メートル程下った所に二本のレンズを発見出来た。
使ってみたけど、問題はなく、ほっとした。
道を下り切ると、滝壺のある沢に出てその先に道はなかった。
沢の向こう岸の崖の上に、行きに歩いた道が見えた。
最後の力を振り絞って、川を渡って藤蔓に掴まりながら、滑り易い崖を登りきり、意気揚々帰路についた。
風の無い、穏やかな日でした。